
マーケターとは?仕事内容・役割と企業が求める人材像を解説
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会議で「マーケターを一人採ろう」と決まったものの、では具体的にどんな人を採ればいいのか。いまさら「マーケターとは何をする人ですか」とは聞きにくい、という方は少なくないはずです。実際この職種は担当範囲が広く、企業によって指す中身も違います。
本記事では、採用や発注を判断する立場の方に向けて、マーケターの役割と仕事内容、優秀な人を見極める観点、人材を確保する方法までを解説します。求人票に何を書き、経歴書のどこを見ればよいのかまで整理しました。ぜひ参考にしてください。
マーケターとは?定義と役割
マーケターとは、商品やサービスが売れる仕組みを設計し、それを回していく職種です。ただ、この一文だけでは採用の判断はできません。ここでは企業が実際に何を期待してマーケターを求めているのか、どう分類して捉えるべきか、そして社内のどこに置く職種なのかまで踏み込んで整理します。
マーケターとは、売れる仕組みを設計して回す人
マーケターは、市場と顧客を調べ、誰に何をどう届けるかを決め、施策を実行して結果を検証する職種です。広告や販促の担当者と混同されがちですが、担当範囲はもっと手前から始まります。何を売るのか、どの層に向けるのか、いくらで出すのか。この決定に関わるのがマーケターです。
営業との違いは、対象が個別の商談か市場全体かという点にあります。営業が目の前の顧客と向き合うのに対し、マーケターは営業が動きやすい状態を市場側から作る役割を担うわけです。なお、マーケターという職種を目指す方向けの解説は別記事にありますので、本記事では採用・発注する側の視点で進めます。
企業が「マーケター」と言うとき、実際に求めているのは戦略設計の担い手
求人票に「マーケター募集」と書いても、応募者との間で期待がずれることがあります。何を任せたいのかが言語化されていないためです。ここで参考になるのが、実際に不足している業務を尋ねた調査結果でしょう。
キャリーミーが2022年8月に公表した調査では、人材不足を実感した87名に不足している業務内容を複数回答で尋ねたところ、最も多かったのは戦略設計で65.5%でした。次いで市場調査・分析が60.9%です。広告の運用やSNSの更新ではなく、その手前を担える人が足りていないわけです。「マーケターが欲しい」という言葉の中身は、多くの場合ここを指しています。
チャネル別ではなく「機能別」で捉える
解説記事の多くは、Webマーケター、デジタルマーケター、SNSマーケターというようにチャネルで分類しています。担当する手段が分かる一方で、採用の判断にはやや使いにくい分け方です。同じ「Webマーケター」でも、戦略を描ける人と広告の運用に特化した人ではまったく違います。
採用を考えるなら、機能で切ったほうが実務に合うでしょう。
| 機能 | 何をする人か | 任せられる範囲の例 |
|---|---|---|
| 戦略を描く | 誰に何をどう届けるかを決める | 市場と競合の整理、ターゲット設定、KGIとは">KGI・KPIとは">KPIの設計 |
| 施策を回す | 決まった方針を形にして実行する | 広告運用、SEOとは">SEO、コンテンツ制作、メール配信 |
| 数字を読む | 結果を測り、次の打ち手を出す | 効果測定、レポート作成、改善提案 |
自社に足りないのがどの機能かを先に決めておけば、求人票の書き方も面談で聞くことも定まります。
営業・広報との責任分界と、社内での位置づけ
マーケターを迎える前に決めておきたいのが、社内のどこに置くかという点です。営業部門の下に置けば短期の受注に寄り、経営直下に置けば中長期の設計に寄りやすくなります。どちらが正しいということではなく、期待する成果によって置き場所が変わります。
責任の線引きも先に決めておきましょう。どこまでがマーケターの数字で、どこからが営業の数字なのか。広報やブランド発信とは何が違うのか。ここが曖昧なままだと成果を評価できず、迎えた本人も動きにくくなってしまいます。
(参考:キャリーミー「【デジタルマーケティングにおける業務委託とは">業務委託活用の実態】87%がマーケティング人材不足を実感 特に「戦略設計」ができる人材の確保に苦戦」https://carryme.jp/agent/20220829-press/)
マーケターの仕事内容とは?立案〜施策改善までの流れ
マーケターの仕事は、大きく「調べる・決める・動かす・測る」の流れで進みます。ただし、事業の規模や商材によって濃淡は大きく変わるものです。すべての工程を一人で担う企業もあれば、戦略だけを任せる企業もあるので、自社ではどこが重いのかを考えながら読んでみてください。
市場と顧客を調べる
最初の工程は、売る相手と競合の状況を把握することです。市場の規模や伸び、競合がどんな訴求をしているか、顧客が何に困っているかを集めます。既存顧客への聞き取りや、失注した理由の振り返りも重要な材料になるでしょう。
この工程を飛ばせば、後の判断はすべて勘に頼るしかありません。逆に言えば、調べた内容を関係者と共有できているかどうかで、その後の施策の説得力が変わってきます。採用の場面では、公開情報以外をどう集めてきたかを聞くと経験値が見えてきます。
戦略を立て、KGI・KPIを決める
次は、調べた材料をもとに誰へ何をどう届けるかを決める工程です。あわせて、何をもって成功とするかの指標も設定します。売上や受注件数といった最終目標がKGI、そこに至る途中の指標がKPIです。
ここで決めた指標が、後の判断すべての土台になります。認知を広げたいのか、問い合わせを増やしたいのかで、追うべき数字も打つべき施策も変わってくるからです。指標を決めずに施策から入ると、良し悪しを誰も判断できない状態が生まれてしまいます。
施策を実行する
決めた方針を、具体的な形にしていく工程です。広告の出稿、SEOを意識したコンテンツ制作、メールの配信、展示会やセミナーの企画。手段は商材と相手によって変わります。
社内だけで完結しないことも多い工程でしょう。制作会社や広告代理店への発注、社内の営業部門との調整も含まれます。実行の巧拙が出るのは、手を動かす能力よりも関係者を動かす段取りの力かもしれません。
効果を測り、改善する
出した施策が狙いどおりに動いたかを確認します。数字が伸びなかったときに、表現の問題なのか、届け先の問題なのか、そもそも指標の置き方の問題なのかを切り分ける工程です。
ここまでが一巡で、また調べる工程に戻ります。BtoBのように検討期間が長い商材では、施策の効果が数字に表れるまでに相応の時間がかかります。短期で判断せず、どの時点で何を見るのかを決めておく必要があるでしょう。
実際のマーケターはどんな業務を担っているのか
工程を並べると全部を均等にこなす印象になりますが、実際に担っている業務の内訳を見ると偏りがあります。キャリーミーが2022年6月に公表した調査では、年収800万円以上のマーケター111名に現在行っている業務を尋ねました(複数回答)。
• 企画立案:51.4%
• マーケティング戦略の立案:50.5%
• マーケティング施策の実行:40.5%
• 調査・分析:35.1%
• マーケティング部門の統括:27.0%
• 関連部署との連携:25.2%
※上位6項目を抜粋。ほかに商品・サービス開発23.4%、PM(プロジェクトマネージャー)18.9%などが続きます。
上位に立案と戦略が並び、施策の実行はそれに次ぐ形でした。年収800万円以上のマーケターは、手を動かす施策実行だけでなく、その手前の企画立案や戦略立案まで担っているケースが多いとうかがえます。
(参考:キャリーミー「【年収800万円以上のマーケターに調査】 優秀な正社員マーケターの約半数が退職を検討 2割以上が「独立・起業」の意向」https://carryme.jp/agent/20220615-press/)
優秀なマーケターは何が違う?スキルと特徴
「分析力」「コミュニケーション能力」といったスキル一覧は、どの解説記事にも載っています。ただ、それを求人票に書いても選考の役には立ちません。ここでは見極める側の観点として何を確認すればよいのかを、調査データと実務の視点から整理しました。
スキル一覧を求人票に書いても人は採れない
求人票によく並ぶのは、分析力、コミュニケーション能力、論理的思考力といった言葉です。間違ってはいないものの、これらをまったく備えていない候補者を探すほうが難しいでしょう。書いたところで候補者を絞り込めず、面談でも確認のしようがありません。
もう一つ起きやすいのが、要件の盛りすぎです。戦略立案から広告運用、SEO、データ分析まで全部できる人を求めると、該当者はごく少数になり、相応の報酬も必要になります。前章の機能別の整理に戻り、自社に足りない機能を一つか二つに絞るところから始めましょう。
見極めの軸1:戦略設計の経験があるか
先ほど紹介した2022年8月公表の調査には、採用の難易度を尋ねた設問もあります。人材が不足していると答えた業務のうち、採用が難しいと思う業務内容を複数回答で尋ねたところ、86名の回答で最も多かったのは戦略設計の65.1%でした。次いでベンダーマネジメントと市場調査・分析が、それぞれ39.5%で並んでいます。
採用が難しい領域は、裏を返せばできる人の価値が高い領域でもあります。面談では「どんな戦略を立てたか」ではなく、「なぜその戦略にしたのか」「他にどんな案を捨てたのか」を聞いてみてください。選ばなかった選択肢を語れる人は、実際に意思決定へ関わっています。
見極めの軸2:成果にコミットできるか
同じ調査では、マーケティングのマネジメント人材と長期契約をするうえで重要だと思う要素も、100名に複数回答で尋ねています。最も多かったのは「成果にコミットする人材の見極め」で70.0%でした。次いで「成果にコミットする人材が集まるプラットフォームの活用」が51.0%、「業務委託人材に関するマネジメントの徹底」が46.0%と続きます。
ここで言う成果へのコミットは、根性論ではありません。目標を自分の言葉で定義し、達成できなかったときに原因を説明でき、次の打ち手を出せるかどうかです。過去の失敗をどう語るかを聞けば、この姿勢はかなり見えてきます。
経歴書のどこを見るか
華やかな実績が並んでいても、それが本人の成果とは限りません。見るべきは次の3点です。
• 担当範囲:戦略から関わったのか、決まった施策の実行だったのか
• 関与した期間:立ち上げだけか、改善を回し続けたのか
• 数字の粒度:全社の売上なのか、自分が動かした指標なのか
「売上を2倍にしました」という記述より、「問い合わせ数を月40件から70件に増やし、そのうち商談化率とは">商談化率が18%だった」という記述のほうが信頼できます。数字が細かいほど、本人が近くで見ていた証拠になるからです。
企業がマーケター人材を確保する方法
確保の手段は、大きく採用・育成・外部活用の3つに分かれます。どれが正解かは、必要な機能と使える時間、そして予算によって変わるものです。ここでは3つを比べる軸を示したうえで、自社での採用と育成がどれだけ機能しているのかを調査データから確認していきます。
採用・育成・外部活用の3択を比較する
3つの手段は排他ではなく、組み合わせるのが現実的です。まずは特徴を並べてみます。
| 手段 | 立ち上がり | ナレッジの蓄積 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 正社員の採用 | 数か月かかる | 社内に残る | 中長期で組織を作る/自社データを継続して扱う |
| 社内人材の育成 | 年単位 | 社内に残る | 素地のある人材がすでにいる |
| 外部人材の活用 | 数週間 | 設計次第 | 特定の機能を早く埋めたい/型を作りたい |
外部活用のナレッジ蓄積を「設計次第」と書いたのは、丸投げにすると何も残らないためです。社内に窓口を置き、判断の理由まで共有してもらう形にすれば、知見は残ります。それぞれの手段の詳しい進め方は、別記事で解説していますのでそちらもご覧ください。
自社での採用・育成がうまくいっていない実態
3択のうち、採用と育成は多くの企業で機能していません。キャリーミーが2023年8月に公表した調査を見てみましょう。対象は、従業員数10〜300名未満かつ設立年数1年〜10年未満の中小・ベンチャー企業の経営者104名です。自社のマーケティングで「できていない」と感じている部分を、複数回答で尋ねています。最も多かったのは「マーケターの育成」で31.7%、次いで「優秀なマーケターの採用」が27.9%です。
同じ調査で、マーケティングを外注している、またはそもそも行っていないと答えたのは50名でした。この50名に内製化とは">内製化の課題を複数回答で尋ねた設問では、「優秀なマーケターの確保ができない」が36.0%で最多です。「マーケティング戦略の設計をできる人材がいない」も30.0%と続いています。採用と育成が難しいという前提に立ったうえで、どこを外に出すかを考えるほうが現実的でしょう。
外部人材は「短期の穴埋め」ではなく設計として使う
外部人材というと、一時的なリソース補充のイメージがあるかもしれません。しかし実際の使われ方は違います。2022年8月公表の調査では、マーケティングのマネジメント人材との契約期間を尋ねたところ、1年以上が39.0%で最多、6か月以上を合わせるとおよそ6割にのぼりました。
同じ調査では、今後マーケティングの「戦略設計」や「マネジメント」の業務範囲において業務委託を活用していく意向があると答えた企業が8割にのぼりました。短期的に手を借りるのではなく、社内に型ができるまで並走してもらう使い方も、現実的な選択肢のひとつになっているといえます。
(参考:キャリーミー「マーケティング戦略の内製化は約半数にとどまる結果に。課題は、「マーケターの育成」や「優秀人材の採用」」https://carryme.jp/agent/20230731-press/)
まとめ:マーケティング成果を高めるプロ人材の活用
マーケターとは、売れる仕組みを設計して回す職種です。企業が実際に求めているのは、多くの場合その手前にある戦略設計を担える人でした。採用を考えるなら、チャネルではなく機能で必要な範囲を切り出し、経歴書では担当範囲と数字の粒度を確かめる。この2点を押さえるだけでも、面談の精度は変わってきます。
とはいえ、戦略設計を担える人材の採用は簡単ではありません。先ほどの2023年8月公表の調査では、外部のプロ人材を活用してみたいと答えた経営者45名に、その理由も複数回答で尋ねています。最も多かったのは「専門知識があるため」で64.4%、次いで「マーケターとしての経験値があるため」が46.7%、「客観的な視点をもって提案できるため」が37.8%でした。社内にない視点を補う手段として、外部活用は現実的な選択肢といえます。
キャリーミーには実務経験を積んだプロ人材が約1万5千人登録しており、そのなかには戦略設計を担えるマーケティング人材も多数在籍しています。週1日から稼働でき、契約が開始するまで費用はかかりません。自社に足りない機能を整理するところからでも構いませんので、まずは無料のご相談からお気軽にお声がけください。
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