
マーケティング顧問を業務委託で迎える際の相場と契約の流れ
とりあえず見てみない?プロ人材リスト
マーケティング、広報、事業開発などの施策ごとのプロ人材リストはこちら
13000人から厳選
顧問と聞いて思い浮かべるのは、月に一度会って助言をもらう関係でしょうか。近年は週1日の稼働で実務まで踏み込む形も、選択肢に入るようになりました。リモート中心で契約する企業もあります。選べる働き方が増えたことで、迎え入れる側に求められる準備も変わってきました。
本記事では、マーケティング顧問を業務委託とは">業務委託で迎える方法を解説します。依頼できる業務範囲、料金体系と相場の目安、契約から稼働開始までの流れ、顧問とコンサルタントの違いまでを整理しました。外部の知見を柔軟に取り入れたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
顧問契約とは何か
顧問契約とは、特定分野の専門家と継続的な関係を結び、助言や実務支援を受ける契約を指します。業務委託として結ぶ場合は雇用ではないため、原則として社会保険の加入義務や解雇規制の対象にはなりません。まずは契約としての位置づけと、近年広がっている形態から確認しましょう。
顧問契約の基本的な考え方
顧問契約は、成果物の納品ではなく継続的な関与に対して報酬を支払う契約です。法的には業務委託契約の一種で、多くの場合は準委任契約とは">準委任契約として扱われます。
準委任契約には、業務の遂行そのものを報酬の対象とする履行割合型と、成果に対して報酬を定める成果完成型があります。顧問契約で用いられるのは、多くが前者の履行割合型です。「この資料を納品したら報酬」ではなく、「月◯回の稼働で助言と実務支援を行う」という形になります。成果物が明確に定まらない領域でも関係を結べる点が、顧問契約の特徴といえるでしょう。
業務委託契約との関係
顧問契約と業務委託契約は対立する概念ではありません。業務委託契約という大きな枠の中に、顧問契約という結び方があると捉えるとわかりやすいでしょう。
一般的な業務委託が「特定の業務を切り出して任せる」形であるのに対し、顧問契約は「相談できる関係を継続する」形を取ります。とはいえ実務では、両者の境目は曖昧です。週1日稼働で施策の実行まで担う顧問であれば、実質的には業務委託と変わらない働き方になることもあります。
なお、雇用にあたるかどうかは契約書の名称ではなく実態で判断されます。指揮命令のもとに置き、勤務時間まで細かく管理するような関わり方になれば、労働者として扱われる可能性も出てくるでしょう。業務委託として結ぶのであれば、進め方の裁量は相手に委ねましょう。
常勤顧問・非常勤顧問・実務型顧問の違い
顧問には大きく3つの形があります。
| 形態 | 関わり方 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 常勤顧問 | ほぼ毎日出社 | 経営全般への関与、対外的な信用 |
| 非常勤顧問 | 月1〜2回の会議に参加 | 経営判断への助言 |
| 実務型顧問 | 週1日など定期的に稼働 | 助言に加えて施策の設計や実行支援 |
なお、常勤顧問は雇用契約として迎えるケースもあり、その場合は社会保険や労働法規の適用を受けます。また、社外取締役のように会社法上の役員として選任される立場とは異なり、顧問は会社法上、当然に業務執行や意思決定の権限を持つわけではありません。中小企業が業務委託で迎えるのは、多くが3つ目の実務型です。助言だけでは動かない、しかし正社員を1人採用するほどの業務量はない。この間を埋める選択肢として選ばれています。
週1・リモートで迎える形が広がった背景
近年は、週1日・リモート中心という条件で顧問を迎える選択肢が広がってきました。背景には2つの事情があります。
1つ目はオンラインでの業務が定着したことです。移動を伴わなければ、遠方の専門家にも依頼できます。2つ目は人材不足でしょう。デジタルマーケティング人材を業務委託で活用する企業への調査では、87.0%が人材不足を実感していました。不足している業務の1位は戦略設計で65.5%です(キャリーミー調べ・2022年8月・n=100)。
ただし、外部人材の活用が広く普及しているわけではありません。2025年版中小企業白書によると、副業・兼業人材を「現在活用している」または「現在活用していないが、活用したことはある」と回答した事業者の合計は約2割にとどまっています。白書自身も、活用は道半ばであり、更なる活用普及が人材不足解消に寄与する可能性があると指摘しました。裏を返せば、先に取り入れた企業ほど差をつけやすい領域ともいえます。
(参考:中小企業庁「2025年版中小企業白書(人材戦略)」https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2025/chusho/b2_1_4.html)
マーケティング顧問に依頼できる業務範囲
マーケティング顧問に何を任せられるのかは、稼働量によって大きく変わります。月1回の会議参加と週1日の稼働では、現実的に踏み込める深さが違うためです。ここでは依頼できる業務を整理したうえで、週1稼働という条件で何が任せられるのかを具体的に見ていきましょう。
週1稼働で任せられる業務
週1日、月にすると4日程度の稼働で任せやすいのは次の領域です。
• マーケティング戦略とKPIとは">KPIの設計
• 施策の優先順位づけと予算配分の助言
• 広告・SEOとは">SEO・SNSなど各施策のレビューと改善指示
• 代理店や制作会社の選定、提案内容の評価
• 社内メンバーへの指導とレビュー
共通するのは、判断と設計が中心である点です。手を動かす時間よりも、方向を決めて質を見る時間の比重が高い業務が向いています。
週1稼働では任せにくい業務
一方で、週1日では現実的でない業務も存在します。
• 日次の広告運用や入札調整
• 記事やクリエイティブとは">クリエイティブの量産
• 問い合わせ対応など、即応が必要な業務
• 社内調整が大量に発生するプロジェクトの推進
これらは稼働日以外の対応が前提になるため、稼働量を増やすか、別の担当者を立てなければなりません。顧問に任せるつもりで実務を積み上げてしまい、機能しなくなるケースは少なくありません。契約前に、この線引きを社内で共有しておきましょう。
経営顧問・技術顧問との守備範囲の違い
顧問には分野ごとに種類があります。マーケティング顧問の守備範囲を把握するには、他の顧問と比べるとわかりやすいでしょう。
経営顧問は事業計画や資金調達を含む経営全般を扱い、技術顧問は開発体制や技術選定を担当します。マーケティング顧問が担うのは、顧客をどう獲得し関係を維持するかという領域です。売上に直結する分、KPIで評価しやすい点も特徴といえます。
依頼範囲を決める3つの基準
範囲を決めるときは、次の3点を基準にしてください。
1つ目は、社内でできないことに絞ることです。社内で回せる作業まで含めると、単価の高い時間を安い作業に使うことになります。2つ目は、判断が必要な業務を優先することです。経験がものを言う領域ほど、外部の知見が効きます。3つ目は、成果を測れる形にすることになります。何をもって成功とするかを、契約時に合意しておきましょう。
相場の目安
費用は、料金体系と稼働量の組み合わせで決まります。同じ「マーケティング顧問」でも、月1回の相談と週1日の稼働では金額が変わって当然です。ここでは料金体系ごとの相場と、稼働量から適正額を判断する方法をあわせて解説します。
料金体系は4種類
顧問契約の料金体系は、大きく4つに分かれます。
| 料金体系 | 相場の目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| 月額固定型 | 月5〜50万円 | 継続的に相談と実務支援を受けたい |
| 時間契約型 | 1時間5,000円〜10万円 | 特定分野だけ単発で助言がほしい |
| 成果報酬とは">成果報酬型 | 成果額の10〜30% | 成果指標が明確に定められる |
| プロジェクト型 | 数十万〜数百万円 | 期間と目的が限定されている |
もっとも一般的なのは月額固定型です。契約期間中はいつでも相談できる関係を維持でき、年間の予算も立てやすくなります。
マーケティング顧問の相場感
マーケティング領域に絞ると、おおよその目安は次のとおりです。
単発のアドバイスであれば、1回あたり5万円程度から依頼できる場合があります。助言が中心で稼働も軽い契約なら、月5〜20万円に収まるケースもあるでしょう。データ分析や戦略策定まで含めて継続的に月額で依頼する場合は、月額30万円からが一般的です。戦略策定から実行支援までを包括的に求める場合や、グローバル市場向けの案件では、数百万円単位になるケースもあります。
なお、週1日の稼働で実務型のプロ人材を迎える場合、月額25万円程度からが一つの目安です。金額だけを見ると幅が広く感じられますが、稼働量と任せる範囲を揃えて比べると、各社の提示額はそれほど大きく離れません。
稼働量から適正額を判断する
相場表だけを見ても、自社にとって高いのか安いのかは判断できません。そこで、稼働量に分解して考えます。
月額30万円で週1日の稼働なら、1日あたり7万5,000円です。この単価を、同じ経験を持つ人材を正社員で採用した場合の人件費と比べてみてください。年収1,200万円クラスのマーケターを採用すれば、社会保険料を含めて月100万円以上かかります。週1日でその知見を借りられるなら、単価としては十分に説明がつくでしょう。
逆に、月額が安くても稼働が月1回2時間であれば、時間単価は跳ね上がります。金額の大小ではなく、単価で比較する習慣をつけましょう。
相場から外れているときに確認したいこと
提示額が相場より高い、あるいは安い場合は、次の3点を確認してください。
• 稼働時間の定義:月◯時間なのか、月◯回の会議なのか
• 稼働日以外の対応:チャットでの相談が含まれるかどうか
• 実務の範囲:助言までか、資料作成や運用まで含むのか
とくに3つ目で差が出ます。同じ月額でも、助言のみの契約と実務まで含む契約では、実質的な価値がまったく違ってきます。
(参考:キャリーミー「プロ人材シェアリングが変える中小企業のDXとは">DX」https://carryme.jp/agent/professional-talent-sharing/)
契約から稼働開始までの流れ
顧問を迎えると決めたら、いよいよ実際の手続きに入りましょう。ここで押さえておきたいのは、契約締結がゴールではないという点です。成果が出るかどうかは、稼働が始まってからの1か月で大きく決まるといえるでしょう。契約までの手順と、稼働開始後にやるべきことをあわせて解説します。
契約締結までの4ステップ
契約までは、おおむね次の流れで進みます。
• ステップ1 課題と依頼範囲の整理:何を任せ、何を社内に残すかを決める
• ステップ2 候補者の選定と面談:業種と施策の経験を確認する
• ステップ3 稼働条件のすり合わせ:稼働量、報酬、契約期間、連絡手段を決める
• ステップ4 契約書の締結:業務範囲、報酬、秘密保持、解約条件を明記する
面談では、過去の実績を「業種×施策」の粒度で聞いてください。「マーケティング全般に強い」という説明では、自社で再現できるかを判断できません。
なお、相手が従業員を使用しない個人事業主や、代表者以外に役員がおらず従業員も使用しない法人である場合、フリーランスとは">フリーランス・事業者間取引適正化等法の対象になります。この場合、発注する側は取引条件を書面または電磁的方法で明示する義務があります。さらに自社が従業員を使用しているのであれば、報酬を役務の提供を受けた日から60日以内のできる限り短い期間内に支払わなければなりません。1か月以上の業務委託では、報酬の減額や買いたたきなど7つの行為も禁止されています。
稼働開始後、最初の1か月でやること
契約が済んだら、すぐに成果を求めたくなります。しかし最初の1か月は、環境を整える期間と考えてください。
やることは3つです。第一に、過去のデータと施策履歴をまとめて渡します。広告の実績、サイトの数値、これまで試して失敗した施策まで含めると、判断の精度が上がるはずです。第二に、社内の誰と何を相談してよいかを明示します。第三に、初月の終わりに現状分析と優先順位の提案を受け、認識を揃えます。ここまでを1か月で終えられれば、2か月目から実務が動き出すはずです。
リモート前提のコミュニケーション設計
週1日・リモートという条件では、情報が届かないことが最大のリスクになります。設計しておきたいのは次の3点です。
1つ目は、稼働日の固定です。曜日を決めておけば、社内も相談を溜めておけます。2つ目は、稼働日以外の連絡ルールです。チャットで質問してよいのか、返信は次の稼働日でよいのかを決めておきましょう。3つ目は、必要な資料へのアクセス権です。毎回依頼しないと数値が見られない状態では、稼働時間が確認作業で消えていきます。
成果が出ないときの見直しポイント
3か月ほど経っても手応えがない場合は、次の順に見直してください。
まず依頼範囲です。任せた業務が稼働量に見合っていないケースが多く見られます。次に社内の受け皿です。顧問が出した方針を実行する担当者がいなければ、提案は溜まる一方になります。最後に人材のミスマッチです。ここまで確認して合わないと判断したなら、契約期間の区切りで見直す選択も必要でしょう。
(参考:公正取引委員会「フリーランス・事業者間取引適正化等法」https://www.jftc.go.jp/freelancelaw_2024/)
顧問とコンサルの違い
顧問とコンサルタントは、どちらも外部からアドバイザーとは">アドバイザーとして関わる専門家です。どこが違うのかという質問は、実際によく聞かれます。明確な線引きがあるわけではないものの、契約の目的と関わり方には傾向の違いがあります。ここでは3つの観点から整理しましょう。
目的と関わり方の違い
コンサルタントは、特定の課題を解決するために期間を区切って関わるのが一般的です。市場調査、戦略の立案、業務プロセスの改善など、成果物と期間が定められた形で契約します。
対して顧問は、継続的な関係を前提とした伴走支援に近い形です。特定の課題が終わっても関係は続き、経営や事業の状況に応じて相談の内容も変わります。短期集中で答えを出したいならコンサルタント、長く伴走してほしいなら顧問という整理が近いでしょう。
費用構造の違い
費用の考え方にも差があります。コンサルタントはプロジェクト単位で数十万から数百万円という設定が多く、期間中の稼働も厚くなります。
顧問は月額固定型が中心で、月5〜50万円のレンジに収まるケースが一般的です。総額では顧問のほうが抑えられる一方、短期間で大きく動かす力はコンサルタントに分があります。どちらが安いかではなく、必要な密度で選ぶのが適切です。
どちらを選ぶかの判断軸
迷ったときは、次の問いで切り分けてください。
解きたい課題が明確に1つに絞れており、期限も決まっているならコンサルタントが向いています。一方、何が課題なのかを整理する段階から相談したい、あるいは社内に知見を残しながら継続的に判断を仰ぎたいなら顧問が適しています。中小企業の場合、後者に当てはまるケースが多いはずです。
まとめ:業務委託でプロ顧問を迎える方法
マーケティング顧問を業務委託で迎えるときは、依頼範囲と稼働量をセットで決めることが出発点になります。料金体系は月額固定型が一般的で、月5〜50万円が目安です。マーケティング領域の継続支援なら月額30万円から、週1日の実務型なら月額25万円程度からが一つの基準になります。金額の大小ではなく、稼働量で割った単価で比較してください。
契約後は、最初の1か月をデータ共有と認識合わせに充てると立ち上がりが早くなります。稼働日の固定、稼働日以外の連絡ルール、資料へのアクセス権。この3点を先に決めておけば、リモート中心の関係でも情報の行き違いは防げるはずです。
キャリーミーには、事業会社でマーケティングの実務を担ってきたプロ人材が約1万5千人登録しています。週1日からの稼働やリモートでの参画にも対応しているため、正社員の採用より短期間で必要な知見だけを確保できます。契約開始まで費用は一切かかりませんので、どの範囲を任せるべきかという段階からお気軽にご相談ください。
キャリーミーはマーケティング・広報領域を中心にプロ人材を紹介しています!

- 中途採用では出会えない優秀な人材が自社のメンバーに!
- 戦略から実務まで対応、社員の育成など業務内容を柔軟に相談!
- 平日日中の稼働や出社も可能!
